令和4年11月に建具の制作技術とアイディアを競う全国大会が開かれ、わが社の硝子障子戸が東京都知事賞を受賞いたしました。
「自宅を訪れた人と庭園の素晴らしさを共有したい」という要望から、庭に面した玄関ホールに組子建具を作成しました。
玄関ホールにいる客人が美しい庭園を見渡せるように、建具下部に大きな硝子を配置しました。
また、遠くから見ても堂々たる富士山のような印象を与えるため、大きめの三つ組手を採用し、庭からの光の濃淡を使って、富士山の残雪や山麓を表現しました。
斜めから見ても富士とわかるように、葉組子の細さを試行錯誤し、建具と庭園の調和を実現しました。
居住空間の一部である以上、日常的な開閉や寒暖差による変形に耐えうる強度が求められました。そのため、生産部門と協議を重ね、框の大きさを調整して、デザインと強度の両立を図りました。